✼ご褒美の本質を考えて、子どものためになるご褒美の方法を考えた

良いご褒美は子どもの力になり、失敗したご褒美は子どもの自立を失います。

皆さんのご家庭や、子どもの頃に「ご褒美」はありましたか?

私の母は「ご褒美がないとやらなくなる。ご褒美に関係無くやならきゃいけない事はやらないといけない」

という考えだったので、私が育った環境にはご褒美制度はありませんでした。

そして、私もご褒美は良くないものだと思っていました。

けれど、自分が大人になって子どもを育てるようになり、ご褒美について考える事も多くなります。

私は全てのご褒美が駄目な訳でもないと思うようになりました。

子どもの力になるご褒美はどんな方法なのかを知りたいと思い考えてみました。

今回は、子どもへのご褒美についての記事にしていきます。

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ご褒美の目的とは?

そもそも、ご褒美って何のために親が採用している制度なのか。

テストで良い点採った時、習い事を頑張った時、やりたくない事でも頑張ってやった時。

実は我々大人もご褒美を貰います。

皆大好きボーナスです。

今時はありませんが景気が良いから会社から臨時のお小遣い貰ったり。

もしかしたら、配偶者から臨時お小遣いを貰うケースもあるかもしれません。

自分へのご褒美としてスイーツを買ったり、欲しかった腕時計を買ったりする人もいますよね。

「よく頑張ったね」

「いつもありがとう」

「これからも宜しくね」

という意味が込められていますね。

自分で自分への褒美は場合は

「いつも頑張ってるね」「気分転換に」「この時の為に頑張れっている」という感じですよね。

つまり「頑張りを認めているよ、これからも頑張れ」とモチベーションをあげる事を目的としている訳です。

モチベーションがあがると、心がリセットされたり、また頑張ろう、もっと頑張ろう、と思えます。

ご褒美で相手を認めて今後に繋がる事を期待しているのです。

ご褒美につられてお手伝いをした、テストで良い点を採った。

“たまたま”掃除が上手くなっていた、大切さに気付いた、等に繋がるかもしれません。

勉強が出来る楽しさや人から褒められる良さなどを“たまたま”知れるかもしれませんよね。

つまり、単発的なやる気スイッチを入れて、長期的な結果が付いてきたらラッキーなのがご褒美です。

それを味わわせたい程、あなたに期待していますよという意味も込められる訳です。

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ご褒美は子どもを駄目にする?

「ご褒美があるからやるんじゃなくて、やる必要があるからやるんだ」

母だけではなく、この類の考えを持っている人はいると思います。

ご褒美をしないというのは、自分の責任感や正義感、向上心だけで頑張れ、という事になります。

目的がご褒美になると仕事になってしまう。

報酬が無いと行動しない人間になってしまうのではないか、という事ですよね。

その考えもよく分かります。

ご褒美が無くても困っている人は助けた方が良いし、自分の為に勉強や習い事を頑張る方が良いのは間違いないです。

ここで私は疑問を持ちました。

モチベーションを上げて今後に期待を込めたのがご褒美。

そのご褒美が責任感正義感向上心の妨げになるのか、です。

答えは「妨げにはならない」です。

今のモチベーションをあげるだけなので、その子の元々の責任感・正義感・向上心そのものは変わらない無いです。

それなら、ご褒美が良くない訳では無さそうです。

むしろ(私のように)責任感や向上心が無いようなタイプの子の場合。

ご褒美で、取り組むきっかけを与えてみて成功体験に繋がればラッキーです。

結局は「自分にはやる必要がある」から物事に取り組める訳です。

取り組める必要性を感じていなければ自分にエンジンはかかりません。

ちなみに怒ってやらせるのもご褒美と同じ。

怒られない為の行動なので本人が心底必要性を感じている訳ではなく、これも行動するきっかけです。

それで親が怒ることに頼りすぎてしまうと、子どもの本当の気持ちが見えなくなります。

怒り過ぎにも注意しなければいけませんね。

また、責任感・正義感・向上心で「やらなければいけない」と真面目に取り組める子の場合。

その頑張りを認めてあげると自分に安心できます。

例えば心から楽しくて勉強をやりたくてやってる子どもは殆どいません。

やらなければいけない理由」がそれぞれあるはずです。

怒られるのが嫌だから、褒められたいから、皆やってるから、やることが正しいから、だから努力しているのです。

その努力を認める事がその子の気持ちを認めてあげる事になり、自分でいても大丈夫だという安心がうまれます。

挫けたときに前を向ける視野と心を持つ事に繋がるはずです。

それは、物のご褒美ではなく頑張りを認めているよ、という「褒め言葉」のご褒美です。

責任感がある子こそ、過程をしっかり認めてあげてください。

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「ご褒美」の使い方は?

では、実際にご褒美の方法を考えてみます。

先日、息子(4)の親子遠足があった時のこと。

土曜日だったのですが、前の日の金曜のお迎えの時から「明日の遠足は行かない」と決意表明してました。

広い公園に行ってママやお友達と遊ぶ、楽しそうだけど行かない。

と意見が変わりません。

月曜日から週末のお休みを楽しみに、指折り数えて待っていました。

まさか土曜に遠足が入るなんてガッカリ、といった感覚のようです。

当日の朝になっても「行かない、普通にお休みしたい」と変わらず。

夫が遠足行ったらケーキ買うと提案するのはどうだろうか?と悩んでいました。

息子くんにとっては週末のお休みがご褒美なのかもね。

その日の夫の出先に美味しいケーキ屋さんがあるのでこの案でした。

果たしてここでご褒美作戦を使っても良いのだろうか、という事でした。

これは親が“どうしても今回参加した方がいい”と考えるならご褒美はアリです。

ご褒美を与えてまで参加するべきかどうかんを親が判断したらいいのです。

集団行動、ルール、社会参加という意味で参加するだけで学び、遠足の度にケーキ欲しさに参加し続けた結果、遠足が好きになるかもしれない。

(ちなみにケーキ大好きなのに、いらないから行かない、と断固たる決意でした)

ここで、ご褒美制度を取り入れたからといって今後の遠足への取り組む姿勢が無責任にはなら無いです。

なぜなら元々遠足への意識が低いから行かないと言い出してる訳で

行かなければいけないという意思がある子は嫌でも頑張って行きます。

参加できて当たり前ではなく、頑張れる子の気持ちもしっかりみてあげたいですね。

なので、むしろケーキを条件に遠足に行って遠足の楽しさを経験できる可能性に賭けるのはアリだと思います。

お手伝いやテスト勉強などにも言える事です。 

ケーキを条件に頑張って、成功体験に結び付くよう期待にかける。

成功体験を得る事は自信に繋がり、今後の生活に大きく影響するかもしれませんよね。

そこに賭けるかどうか、です。

気を付けないといけないのが、ご褒美が習慣になることです。

つまり、ご褒美が当たり前になるとご褒美では無くなります。

ここで母の言っていた事が出てきます。

“ご褒美が無いとやらなくなる”というのは、ご褒美制度の価値が低くなってしまっている場合の事です。

楽だからと親がご褒美で動かそうとするとご褒美の価値が下がってしまいます。

ご褒美は動機付けであって躾に使うのは甘やかしになります。

ご褒美が悪い訳ではなく、使うタイミングを配慮しておけば良いやる気エンジンになります。

話は戻りますが、息子は「遠足行かないからケーキ無しかぁ」とガッカリ。

けれど遠足に行かない決意は固まっていました。

今回は、平日の保育園はきちんと通えているしすぐ終る遠足なので絶対参加した方が良い、というものではないと判断。

それ以上はケーキで誘いませんでした。

参加した方が良いと判断したら、もう少しケーキで参加を促していたと思います。

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まとめ

ご褒美には“期待しているよ”と子どもの存在を認める意味も含まれます。

そのため、ご褒美で子どもが駄目になるものではありません。

親がご褒美に頼り過ぎてご褒美で躾をしてしまい、目的がご褒美になってしまうと問題です。

大切なのは、子どもの気持ちを考えた上でのご褒美なのかどうか。

親が楽だからとご褒美で動かしていると子どもの自立を見落とす事になります。

今後のご褒美をする時の参考になれば幸いです、ありがとうございました。